神奈川県立横浜平沼高校真澄会
~芸術の育つところ~
本サイト開設にあたって
世界規模化(グローバル化)が我々の生活圏まで進み、多様性も増す今日、自分たちの育った高校という小さな共同体(コミュニティ)を観てみると、そこに芸術の育つところがあった、とあります。
◆神奈川県立横浜平沼高等学校
・1900年(明治33年)に県立高等女学校として創立
・旧制(第2次世界大戦前)神奈川県立横浜第一高等女学校
・2020年 創立120周年を迎える
旧制ナンバースクールの教育目的を大胆にまとめてみると
男子校では、「良き官吏・軍人の育成」にあり、一方、女子校では「良妻賢母を育てること」にあると言えます。
それに加えて創設期では、「横浜」という西洋文化吸収の中心に存在する第一高女ということで、進取の気概と誇りを色濃くその校風に持ってきました。
<例として>
校歌の作曲者:幸田延(こうだ のぶ) 明治西洋文化流入期の女性作曲家
男性優位の官立大学に於いて任を追われる
→皇室のピアノ教師
→広く庶民にピアノがお稽古として世の中に広まる
良妻賢母とは、丈夫な体を持ち、賢く、そして諸芸に秀でることと言いかえることもできます。この伝統から、戦後、国体への多くの出場者を、また女医(養老静江
等)や教授・研究者
(羽入佐和子 等)らを数多く排出し、「諸芸に秀でる」ことでは、人間国宝の花柳寿南海
女優の岸恵子や草笛光子らを生み、さらに自由な校風と相まって、マスコミ関係の人材(羽鳥慎一 等)など多士済々の卒業生を送り出しております。
また、学年の半数近くが音校・美校に進学(教育大学の音楽・美術を含)する傾向も長く続いてきました。
自由な校風は、芸術的な分野を偏差値の下に置かない、教員が生徒の自律を信頼するという伝統に繋がり、この流れから、戦後も女子が多く、その中で自然と男女平等の校風が強くなった等の要素がうかがえます。
また、芸術の育つところには発信する人(=人間の基本的表現欲求)と受け取る人(=観賞して共感し支援する存在)が不可欠で、共に教養が必要と思われるが、学力(知性)ある生徒たちによって、横浜平沼高校では、それを許す自由な空間・場所があり、80期代までは、県立高校で美術・音楽の授業時間(単位数)が一番多い学校でありました。
その上に、先輩・後輩・教員に流れる雰囲気(伝統)があり、現在も盛んな体育祭や文化祭での活躍の場も多く存在します。
◆以下、美術分野卒業生の系譜
創設期 美術教官 松岡映丘
23期 書家 永島雪江
25期 日本画家 荘司福
26期 書家 鈴木小江(中島清之作「椿笑園の主人たち」は鈴木憲一・小江夫妻宅)
36期 鎌倉彫作家 蒲田敏子
45期 着物研究家 池田重子(池田重子コレクション)
50期 写真家 北井三郎
56期 洋画家 黒沼慎嬢
57期 版画家 高橋幸子
59期 洋画家 横尾和義
66期 書家 榎本治義
68期 工芸家 小澤豊美(ステンドグラス)
81期 建築家 後藤武
83期 写真家 高橋邦典
85期 グラフィックデザイナー 松坂有二
97期 建築家 秋山怜史(立花)
<資料>
5・6・7期 臨写
全国第一高等女学校 臨写
実行委員
- 今井陽子(77期)
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100周年誌美術系座談会(遠藤担当)に出席
現 上野の森アートスクール講師
FACE展 2015.6.7
損保ジャパン日本興亜美術賞展入選(損保ジャパン日本興亜美術館/東京)
第33回上野の森美術館大賞展 優秀賞(産経新聞社賞)
SCENE2017.8.9展(上野の森美術館ギャラリー)
1985年 東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻卒業
- 向田陽子(84期)
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2022年先輩セミナー講師
現 向田陽佳として国際根付彫刻会 副会長
大阪芸術大学「第4・5回高円宮殿下記念根付コンペティション」審査員
東京国立博物館「高円宮コレクション」に作品収蔵
(公益財団法人)京都 清宗根付館にて「向田陽佳展」・第2回「向田陽佳展」
1992年 横浜国立大学教育学部美術家書道専攻 卒業
- 飯野夏実(99期)
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110周年記念コンサートプログラム作成
現 陶芸、モザイク作品などを制作し、年に1回ほど個展
ウクライナのエッグアート「ピサンキ」の教室主催
2006年 武蔵美術大学工芸工業デザイン科 卒業
2010年 京都伝統工芸大学校陶芸専攻 卒業
- 小川名樹(115期)
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- 鵜沢(富岡)三智子(元教員)
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東京藝術大学日本学科卒
横浜平沼高校教員時に「アーティストの卵たち」展を毎年開催
事務局
- 遠藤玲子(71期)
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創立100周年誌編纂委員
創立110周年記念コンサート担当理事
- 連絡先
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神奈川県立横浜平沼高等学校同窓会 真澄会 〒220-0073 横浜市西区岡野 1-5-8 横浜平沼高校内 TEL:045-311-3356 jimukyoku@masumikai.org